山形に行ってきた(0)旅行計画

骨董屋・木土藍楽の渡部さん(以下ナベさん)は、毎月のように車で山形に行くそうです。実家があるからというのもあるけど、メインは骨董探し。つまりビジネスです。そのナベさん、「山形行ったことないの? 行きだけなら今度乗せてってあげるよ〜」とおっしゃるもんだから、ついつい便乗、山形に行くことになりました。

というわけで旅行計画を立てることに。
まずは、私の中の山形知識をまとめてみましたよ。

山形といえば……

出羽三山月山・羽黒山・湯殿山修験道山伏、というのがまっさきに浮かびました。あと鳥海山。それから即身仏。国内の即身仏シェアNO.1! それが山形県です。
そうそう、あの絵馬ってどこだろ? 若くして亡くなった方の姿を似せた新郎に、花嫁を添えて、その人の結婚適齢期に奉納するというあの絵馬。「ああ、ムカサリ絵馬なら山寺の奥の院ですよ」と教えてくれたのが、西荻の考古担当、Nさんでした。山形まで守備範囲とは! それで以前、紅茶とこけしの西荻イトチさんが「私まだ、山寺には行ってないんですよね〜」とおっしゃっていたのを思い出しました。山形といえばこけしも有名。山形系、蔵王高湯系、そして肘折系。天童の将棋の駒。ともかく、あの世とこの世の境界線のものと、木のものが山形あたりには多いらしい。

食べ物だと有名なのはさくらんぼ。でもこれの旬は来月以降のようです。芋煮秋田ばる七尾のいものこ汁のうまさを知っている者としては、それと同じものが山形では「芋煮」と呼ばれていることは知っていました。あとはナベさんがときどき買ってきてくれた鶴岡の駄菓子

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まずは地図で、村山・最上・置賜・庄内の4エリアの位置関係を把握することから始め、クチコミ情報を集めてみることに。まずはやっぱり、ナベさんに聞くのがいちばんでしょう。
「そうね、山寺はまず行ったほうがいいよ。そこから降りてきた頃には合流できるから、他のところも連れてってあげるよ」
「食べ物はね、そばがうまいんだよ。あとは意外とラーメンがうまい。僕らはお店で郷土料理なんて食べないから、意外と知らないんだよ。お店で食べるのはもっぱらお寿司と焼肉。」……ほうほう。
「羽黒山もいいし、最上川下りもいいんじゃないの」……ふむふむ。
「あとはなんつったって温泉だよ。どこいったっていいんだから。銀山温泉、赤湯温泉、鶴岡の方の湯野浜温泉なんて、夕日がいいんだよね〜」。なるほど、温泉とこけしのつながりも見てみたいところ。

それからさらなるクチコミ情報をもとめ、Facebookの個人アカウントで、山形情報の「ゆる募」をかけてみました。
みなさんの「ここ行っとけ」ってところは、ざっくり以下のとおり。

出羽三山(羽黒山の神社)
冷やしラーメン(山形市内栄屋本店が元祖の冷たいラーメン)
金山(最上郡金山町・街並)
とんがりビル(みちのおく芸術祭関連の人や山伏の坂本大三郎さんが携わるリノベビル)
山寺(有名寺院=立石寺)
つる福の肉そば(山形市)
加茂水族館(鶴岡市・くらげで有名)
銀山温泉(雰囲気満点の秘湯で観光名所)
やまがたこけし館(こけし博物館・山形市内)
上山こんにゃく
小国城址(最上郡の城跡?)
蕎麦なかの(山形駅近く)
土門拳記念館(酒田)
最上川下り(観光の定番)
蔵王温泉大露天風呂(でかいらしい)
赤湯温泉瀧波(リノベ旅館)
龍上海(ラーメン)
そば処あおば(寒河江)
冷やし肉そば(たぶんすきなやつ)
龍上海山大医学部前店
かみのやま温泉(立ち寄り湯)
山田屋の富貴豆
まめやの富貴豆
大石田の次年子そば(山の中)
三津屋のそば(山形市内)
琴平荘のラーメン(海岸沿い三瀬)
どんどん焼き(ケンミンショーで紹介)
寒河江ダムのジェラート屋
むかさり絵馬
深沢不動尊(山形市はずれの谷にある不動)
悠創の丘(東北芸術工科大学裏・星がきれい)

おおおお〜!! すげえいっぱい! これまとめるだけでガイドブックができるかも!……とまではさすがにいかないでしょうが、ガイドブックでは得られないナマ情報を大量ゲット! それにしてもみなさん山形にお詳しい! 思えばほぼみんな、西荻で出会った人たちばかり。都会のいいところは、いろいろな土地の記憶を持っている人が集まっているところですね。それ自体が宝の山だ!

たんなる観光名所や、ガイドブック常連のお店でなく、コアな情報が入ってるのがいいです。深沢不動尊なんて、写真と地図で見る限り地元の人も近寄らなそうです。
それにしても蕎麦屋とラーメン屋のオススメが多いこと。どこかで必ず入らねば。龍上海というラーメン屋には3票も入ってるし。

初日はまず山寺に行くことが決定。ナベさんとそのあと合流するので、この日はスケジュールを立てないことにしました。
とはいえ宿泊地だけは先行して決めておかねばなりません。2つの温泉をハシゴすることにします。いろいろ調べたところ、ナベさんの故郷に近い「瀬見温泉」というのはどうかしら、というのに至りました。温泉郷のサイトで調べたところ、なんともよさそうな旅館を発見! すぐにネット予約しました。方角的には山形市から北に向かうので、米沢など置賜地方は今回は通らなそう。

いよいよ出発です。(つづく

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3 Thoughts to “山形に行ってきた(0)旅行計画

  1. […] (これまで)骨董店・木土藍楽の渡部さん(ナベさん)の仕入に便乗しての山形行きが決定! まずは山寺へ参ります。(一つ前の投稿はこちら) […]

  2. […] 最初の回(こちら)でも書きましたが、山形県というのは、4つのエリアにわけることができます。村山、置賜(おきたま)、最上、庄内です。ナベさんがしきりに「うちは最上なんだけど、貧乏なんだよね〜。それに比べて庄内は、お米はとれるし北前船は来るしでお金があったわけ。家の大きさがちがうんだから」とつぶやいてました。山形県内でいちばん豊かな土地、それが庄内の酒田・鶴岡です。 […]

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