山形に行ってきた(5)喜至楼その2〜五月雨最上川

(前回まで)骨董店・木土藍楽の渡部さん(ナベさん)の仕入れに便乗して山形へ。瀬見温泉の“要塞旅館”「喜至楼」で朝を迎えます。

山形の温泉は湯量が豊富ですからね。本当に一日中いつでも入れるんですよ。まずは起きがけにひとっ風呂。男性専用の小さい風呂場の脱衣所にある木彫は金太郎でした。クマと金太郎の押し合い。

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昨日はもうすっかり暗くなっていたので館内の様子がよくわからなかったのですが、風呂あがりに再度館内をめぐります。本館の玄関あたりは木彫レリーフがふんだんに使われていて、とっても豪華です。モチーフは恵比寿大黒、鶴亀、松竹梅、福助などなど、めでたいものづくしで、もう大好きなやつばかり。

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前の記事で「素泊まり」って書いちゃったんだけど、朝食付きプランにしてたんでした。朝ごはんはシンプル。豪華目のチョイスもできるんだけど、こっちで正解です。旅館のごはんって食べきれないくらいの量が出てくるのがちょっと苦手で。鮎の干物がアクセント。ごはんはさすが山形のツヤで、きもちよくいただきました。

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昨日の夜には閉まっていた「売店コーナー」が開いてました。なんでカギカッコつきなのかというと、ここではなにも売ってないのです。往時の旅館をしのばせる「売店の展示資料」とお考えください。この売店にあるたばこの小売価格表、ハイライトが「70円」、ピースが「40円」となっていました。売店ではない売店を、旅館の方が毎朝夕にちゃんと開け閉めしているのです。これをアートと言わずしてなんといえばいいのでしょうか(笑)。

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別館の食堂奥にある大広間をちら覗きしたら、ど真ん中に卓球台が。温泉といえば卓球というステレオタイプがいつ始まったのかはわかりませんが、朝のやわらかな光につつまれた卓球台は、この温泉旅館という営みのスケールの大きさを無言で語っているようでした。

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8時には出発。仕入れで酒田方面に向かうナベさんの車にまたも便乗。庄内方面へむかうことになります。喜至楼、お世話になりました。

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車は最上川に沿って、酒田方面に向かいます。あいにくの雨ですが、五月の雨といえばまさしく「五月雨をあつめてはやし最上川」ではないですか。東北旅行の大先輩、松尾芭蕉先生も同じ季節の同じ風景を見たのかしらなんて思うと感慨深いですね。

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寄り道はしませんでしたが、途中にあった道の駅がまさかの韓国風。山形あたりの農家さんに韓国人女性が嫁いできた時期があったという話を聞いたことがありますが、それと関係あるのでしょうか。なんとも唐突で興味深いです。

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ナベさんは余目駅まで送ってくれました。ナベさんがいなければここまで来るのにももっと時間がかかったろうし、見えないものもたくさんあったと思います。なによりここには書けない裏話をたくさん聞き、終始楽しく山形をめぐることができました。ナベさんが酒田でいい仕入れができるよう祈りながら、羽越本線を南へ。鶴岡に向かいます(つづく)

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