第4回 西荻南きずなサロン【西荻のメディアと場】

西荻のメディアと場
第4回 西荻南きずなサロン
望月美智子さん 綾部庄一さん

東日本大震災後、住民のおしゃべりの場として区内各地にできた「きずなサロン」。
第3日曜の「あさ市」に連動し、西荻南区民集会所で毎月実施。
毎月のお楽しみを心待ちにしている人も多い。

西荻にきずなサロンをつくるきっかけとは。
私はもともとこの地域の民生委員をやっていたんです。民生委員というのは、ふだんから近所の人たちの様子を把握し、支援が必要そうだったら、相談に乗ったり、関係の人につないだりする役目を担っています。おうちを訪問して定期的に声掛けをする中でたとえば、救急車などを呼んだこともあります。
でも、民生委員ができることには限界があるんです。役割上、プライバシーに関わることも知ることになるわけですが、それが時に支援を必要とするような内容の場合、私だけでなく他の方も把握をしておけば、それだけ心構えができるし安心感が増しますよね。でも守秘義務というものが存在するわけです。だから私たちは何かが起こってからしか動けないんです。結果でしか動けないのがもどかしく、それで「きずなサロン」という交流の場を設けるのがよいのではと思ったんです。(綾部)

どのように広めていったんですか。
杉並区の社会福祉協議会に問い合わせたら、きずなサロンはその頃、区内に25ヵ所ほどありました。でも西荻エリアにはなかったんです。すでにスタートしている活動に支援をするというのが杉並区の姿勢ですから、あれこれ計画を練るより、とにかく始めたほうがよさそうだ、となりました。それで、近隣の町会長さんや商店会長さんたちに声掛けをして、各会員から運営委員から出してもらったんです。人集めは回覧板と口コミ。
場所がないから最初は西荻南の児童公園でやろうとしたんです。その後、集会所の地下を毎月借りられることになりました。(綾部)

どんな人に利用してもらいたいと思っていますか。
一人暮らしの高齢者はもちろんだけど、一人暮らしの若い人にも参加してほしいね。年齢に関係なく、ここに来たらおしゃべりができて、存在を認めあえる場、一人にさせない場になればいいと思っています。初めて会う人ともおしゃべりができるのがいいところです。
男性で何もやってないような人には、どんどん声掛けして、まずはこの場所に遊びに来てもらっています。ほら、女性はすぐにうちとけておしゃべりができるけど、男性はそれがなかなか難しいでしょう。それでそのあと、地域活動に参加しないかと誘ってるんです。ずっと打ち込んできた仕事を定年で退職したあと、ぽっかりと空白になってる人は少なくありません。ある時のことですが、男性からもらった名刺に、昔所属していた会社の肩書が書いてあったんだよね。もう退職して何年も経ってるのに。この、男のさみしさよね。なんとかしたいですね。(綾部)
それから、赤ちゃん連れ、お子さん連れにも来てほしいから、そういうコーナーを設けています。(望月)

 

ふだんのきずなサロンはどんな雰囲気ですか。
ほんとにおしゃべりだけですよ。イベントはやらないです。でもときどき、合唱団が歌いに来たり、南京玉すだれやダンスの披露があったりということはありました。やはりおしゃべりが優先なので、時間は短めでしたけど。(望月)

印象深いエピソードはありますか。
毎月おしゃべりを楽しみにしているおじいさんが、ある月からいきなりいらっしゃらなくなったんです。それで心配になって、民生委員が訪問したのですが、お会いできなかったんですね。結局連絡が取れずにいたら、先月、いらっしゃいました。どうしてたんですか、と聞いたら、「忘れてた」そうです(笑)。みんな一安心しました。(望月)

これからすべきことはどんなことでしょうか。
このきずなサロンをきっかけに、民生委員になった人、町会員になった若い人もいます。地域に関心を持つきっかけになればいいと思っています。そのためにも、もっと会場の数や回数を増やす必要を感じています。かなり遠くから来る方もいますし。あと、会場の優先利用について、「平等じゃない」との意見をいただいたことがあります。これはでも、主旨を理解していただいていれば、なにが本当の平等なのかということはわかっていただけるはずなんですね。そういう意味では、この場所の必要性について、もっとPRをしていく必要があるのかな、とは思っています。(綾部)

毎月第3日曜日10時〜12時。神明通りのあさ市の日に、西荻南区民集会所のB1ルームで開催。参加費200円(お茶・お菓子付き)。メンバー=23人。エリア内の町会などから声掛けして集まった有志。2013年12月より毎月。
http://www.sugi-chiiki.com/183/

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