【新開店】 Benchtime books

Benchtime books OPEN

全国的に本屋さんの数が減っているといわれています。自治体によっては、本屋さんがゼロになったなんてのが話題になったり。西荻でもその荒波はすでに来ていて、ご承知のようにこの10年くらいでも、新刊書店では高架下のブックセラーズや南口のオオトリ、古書店では比良木屋、MUGEN、なずな屋(興居島屋)……などなどが閉店していきました。

そんな世の中にあって、この西荻では時代に敢然と逆行する稀有な現象が起こっています。本屋さんが続々新しくオープンしているのです。荻窪・八丁のTitleにも驚きましたが、2018年にはクラフトビールが飲めるラウンジ付き本屋「BREW BOOKS」が西荻南児童公園のとなりにオープンし、2019年早々に吉祥寺のトムズボックスが西荻に移転(店舗営業はまだ)。そして、もう一軒、女子大通り、以前は南フランス雑貨の名店「Le Midi」があった場所に開店したのが Benchtime books です。

Benchtime books

古本屋と製本工房

めちゃかっこいい! 額縁が本棚になっています。本のラインナップに統一感があるのでセレクト古本屋と呼ぶべきでしょうか。この棚はどちらかというとビジュアル系、奥の方の棚は純文学しかも昔の装丁のものが並んでいて、手に取るにも思わず両手で取ってしまうようなものばかり。

若き店長・高田さんは、実はアーティスト。本というモノに魅了され、本のかたちをとった自身の「作品」を、このお店の奥にある工房でつくっているのです。つまりこのお店は古書店というよりもむしろ、工房と店舗が一体になっている「アトリエショップ」なのです。店内にはもちろん、高田さんの作品もあります。

Benchtime books

高田さんの作品は手製本。中のストーリーはもちろん、製本、デザインにいたるまで、すべてを自分で手がけているものです。本というのはふつう、分業でつくられます。西荻案内所が昨年作った『西荻にいたピンクの象』は、デザイン・編集・執筆・写真まで、ほとんど自分でつくったものだけれど、さすがに製本までやろうとは思いもつきませんでした。

製本技術はどこかで学んだものではなく、自分であみ出したオリジナルのものなのだそう。完全に0からスタートし、すべての責任を自分自身が負う、ということを実践しています。そういうふうに自分の手のひらの上に全てを収めたい気持ち、なんかわかるなあ。

Benchtime books

本づくりのなかで試行錯誤を経て「開発」されたさまざまな技術をつかった、木の葉のしおりやブックカバーなども置いてありました。

Benchtime books

レジのうしろがすぐ工房になっていて、ちょうど新作の制作に取りかかっているところでした。

Benchtimeの意味

お店の名前のBenchtime(ベンチタイム)とは、製パンの過程においてパン生地をいったん休ませる工程のこと。生地を休ませることで全体がゆるみ、そのあとの整形もしやすくなってふっくらとしたパンに仕上がるというわけ。なにもしていないようでいてとても重要な工程なのだそうです。本をじっくりと読むというのは、その次のステップに向かうための「ベンチタイム」だというイメージを受け取ることもできるし、また、高田さんがじっくりと作品を作り上げていくのもひとつの「ベンチタイム」なのかな、とも感じました。いずれにせよ、だれにも邪魔されない「至福の時間」なのです。

 

Benchtime books

 

Benchtime books
ベンチタイムブックス

善福寺1-4-1

11:00-19:00 火曜休

お店のInstagram

https://www.instagram.com/benchtime_books/

 

参考:
古本屋ツアー・イン・ジャパン

http://furuhonya-tour.seesaa.net/article/464540254.html

※古本好きの間で超有名な、通称「古ツア」さん、開店からわずか1週間でのレポート。さすがです。

 

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