「捏造伝統芸・龜樂」展 報告

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今月のはじめ、節分の時期に「亀有捏造伝統芸 西尾流龜樂」展を開催しました。企画者はジャズピアニストの西尾賢さん。月に一度は「アケタの店」でもライブ演奏をしているかっこいいピアニストです。そのピアニストが祖母の形見の三味線をもち、始めたのが一連の「龜樂(かめがく)」。西尾さんの出身地の亀有にちなんだ名前のその「伝統芸」は、まあ、察しのいい方ならお気づきとは思いますが、伝統芸としては存在しません。これを始めた西尾賢さんは、自らを「龜樂四代目」と名乗っています。全48曲入りの龜樂CDもあるし、展示もひょうひょうとしながらどこかリアル。さて真相はいかに。(下の写真が西尾賢さん。やんごとない感じになってしまいました)

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本展は、貴重な写真と展示品で、龜樂の歴史をたどっていきます。これらも西尾さんのご先祖の写真や、家にあったおもしろそうなものなどに適当なキャプションを付けただけのものなのです。

中でも私が好きなのは龜樂に関する古文書です。これらは滑稽画のようなイラストが入って、そこに龜樂の歌詞などが添えられたもので、コーヒーや柿渋などによって、ていねいに汚しが施された捏造品。この絵や書も全部、西尾賢さんがこつこつとつくったものなのです。西尾さん、ピアノや歌だけじゃなく、絵もうまい。

ネットなんか見てると、ごくたまに「虚構新聞」の記事を本気にしちゃったりすることがありますが、何の気なしに案内所に来て本展をご覧になった方の中には、亀有には「たまゆら稲荷神社」があると本当に思い込んでそのまま帰っていった方もいるかもしれませんね。

3日には龜樂奉納ライブを開催しました。いちおう「神事」の雰囲気を出すために、西尾さんが頭上に据えたのが味噌汁椀。自家製ほら貝などアイデアあふれる一つ一つの妥協なきディティールは、本当に学ぶべきところが多いです。バカバカしさを突き詰める。下の写真は新捏造「すぼ酒の儀」をやっている西尾さん。Twitterで動画が上がってましたが、肝腎のところは消灯して行っていたので、けっきょくどんな神事だったのか動画ではさっぱりわからないんですよね〜。後厄のわたしも、すぼ酒で厄払いしてもらい、以後快調です。

ライブの方は、「バリゴ節」などの龜樂スタンダードののち、恒例の「おきんたま踊り」。五穀豊穣 天下泰平 おきんたまゆらせで〆となりました。

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イヤ、ここまで書いちゃったら野暮かなと思いつつ、すいません。ようするに龜樂って、極めて洗練されたアートなんですね。ウソとマコトの入り混じったこの感じ、どこか西荻案内所の活動とも通じるところがあって、本当に大好きです。先述の龜樂CD「龜樂大全集」には、龜樂研究家として、ワタクシが文章を書いております。

次の龜樂展は3月、高尾の「ひょうたんハウス」での開催が決まっているそうです。
詳細はこちらへ。

龜樂の世界については、こっちのHPでもっとくわしく紹介していますよ。日々捏造更新中。

 

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