北口伏見通りから西荻一番街のつきあたりにあるカフェバー「MINAMIDO’」でやっている写真展「昭和の西荻窪」に関連するトークショーを見に行ってきました。11月28日の「西荻暗渠探検報告」にパネリストとして出席する野田栄一さんの解説を聞きながら、西荻昔風景写真の投影を見てああだこうだと言う(正確には、長年西荻に住んでいる高齢の方がああだこうだと言うのを聞く)イベントです。
ちなみに、「西荻観光手帖」をつくるときに集めた昔の写真が投影スライドのベースになっており、そこに野田さんが収集された貴重写真も加わりました。
さらに、野田さんがいったいどこから入手されたのか、超貴重な住宅地図で風景を検証するということもおこないました。
昔の風景写真というのは、意外と少ないのですよね。
まずカメラが貴重でした。「ライカ1台で家一軒建つ」というような言葉もあるくらいで、カメラを持っているのお金持ちだけ。
そしてまたフィルムも貴重ですから、「ちょっと心が動いたなにげない風景」の撮影なんてとてもできません。ゆるふわ写真とかもうぜったいありえない。シャッターを切るには強い動機が必要でした。例えばなにかの「記念」であるとか。それゆえ風景写真は稀なのです。
西荻案内所の手元にある風景写真は主に2つのカテゴリーのものが中心です。
ひとつは「西荻窪駅南口開通記念」。昭和13年に南口が開通したのを記念して、カメラ趣味の地主さんがあちこちの風景を撮影したものです。
もう一つは「高架化スナップ」。昭和40年代の高架化にともない、やはりカメラ趣味の方が、消え行く風景と工事中の中央線を撮影したものです。
どちらもスナップとはいえ、なにか記念すべきことがあったあるいは撮影者の強い動機があったからこそ残された貴重な写真たちです。
プリントアウトしたものは西荻案内所にありますのでご覧いただけますよ。
もし貴重な西荻昔風景写真をお持ちでしたら、西荻案内所までお持ちいただけましたら幸いです。
担当者がいる時ならば、その場ですぐスキャニングしてお返しすることができます。
ちなみに下の写真、たかが2008年に撮影したものなんですけど、もう駅前にサウナはありません。