ジブリが世に送り出した数々の名作アニメーション映画は、どれだけ私たちを育て励ましてきてくれたことか。作品のメッセージは滋養となって、深く心にしみわたり、血肉となっている、ほんとうに「ジブリ映画とともに生きてきた」って言っても過言ではない世代のひとりです。
このジブリの制作現場で、「動画チェック」を手がけた舘野仁美さんが、その貴重な体験を綴った本「 エンピツ戦記 誰も知らなかったスタジオジブリ 」が発売されました。
西荻窪駅北口を出て左にのびる通りを歩くこと3分。西京信用金庫のビル4階に、舘野さんがジブリ退社後に立ち上げたカフェ「ササユリカフェ」があります。
ここから見る西荻の空はとても綺麗です。
贅沢な気持ちになれるお店のしつらいやメニューや丁寧な接客には、ひととき、世の憂さつらさを忘れて夢を見てほしい、疲れを癒やして、美味しいもので力をつけて勇気を持って暮らしていってほしいという、舘野さんの願いがこもっているようです。
「エンピツ戦記」を読むと、ジブリという現場の厳しさがとても伝わるのです。しかし、たくさんの人の心を動かす作品を作る過程では、それは必要なことで、舘野さんは作り手たちのぶつかり合いを調整し、ひとつのものにまとめていく重要なポジションで戦ってきたのだということを知りました。泣きながら、あきらめず、投げ出さず。
ぶつかること自体や、理不尽なことや、批判をおそれず、信じることをまっすぐに実現していきなさいって、舘野さんに背中を押されたような気がしました。こんな風に私はたたかってきたよ、つらいこともあったけど、素晴らしい人たちと仕事をして、よいものを生み出して、誇りを持っている、幸せだよ、と。これからもがんばるから、一緒にがんばろうね、と。
優しくて、強いメッセージ、受け取りました。
「エンピツ戦記」は、西荻案内所においてありますので、ふらりと立ち寄ってめくってみて下さい。ご購入はぜひ西荻窪の本屋さんで。
下の写真は数日前のササユリカフェさんツイートより借用。
[…] ッフロールのほとんどで名前を見ます。ジブリでの経験をまとめた『エンピツ戦記 誰も知らなかったスタジオジブリ』( 中央公論新社)という本も出していて、読みごたえたっぷり( […]