寄居駅前 食堂&茶屋CHILL を訪ねる小さな旅

うどんメニューがあることでも人気だったChill Mie Cafe(チルミーカフェ)が、昨年11月に惜しまれつつ閉店(お店があった場所は現在、ブリティッシュパブ「THE HOLE IN THE WALL」になってます)。なぜかというと、店長の野澤さんが、故郷に近いところにあらたにお店を出すことにしたから。そのお店「 食堂&茶屋CHILL 」が5月ついにオープンしました。場所は埼玉県の寄居町。東武東上線の終点・寄居駅からすぐ近く。久しぶりに西荻から旅立ってみるかな。

西荻窪から寄居までの行き方

寄居駅は東武東上線。起点は池袋。なので西荻窪からだと、いったん新宿に出てそれから池袋で乗換と、大回りをせねばなりません。しかし構内が混み合う新宿・池袋あたりはなるたけ通らないようにしたい。

そこでバス路線。南北縦目でうまいこと東上線に出られないかと調べたところ、西荻窪駅からバスで大泉学園駅に行き、そこからバスを乗り継いで、東武東上線の和光市駅または朝霞駅に出られることが判明!……いや、けっこうめんどくさいし時間がかかりそうだよ、これ。中央線と東武東上線の間に広がる広大な武蔵野台地に思いを馳せながら、おもむろに地図アプリをチェック。

寄居駅の最寄りは、関越道の花園ICかあ。あまり自動車の運転はしないけど、関越道は「ピンクの象」を運んだりで佐渡に行った時に何度も通ってるので、馴染みがあります。花園ICといえば、練馬ICから関越道に入り「あれ、まだ埼玉? 埼玉って意外と広いよねえ」と、通るたびに毎回、同じことを考えてしまうあのあたり(個人的見解です)。練馬から寄居までは関越道でほぼ一直線。このルートは電車バスより自動車を使うのが吉と判断。善福寺のニコニコレンタカーで黄色い日産マーチを借り、寄居への旅に出発です。

寄居駅からCHILLまで

寄居駅

というわけで、寄居に到着。「食堂&茶屋CHILL」は寄居駅の南口にあります。寄居駅は東武東上線、八高線、秩父鉄道と3つの路線が乗り入れるターミナル。鐘撞堂山などの低山ハイキングの起点としてもまた、円良田湖(つぶらたこ)のヘラブナ釣り、戦国時代の城郭「鉢形城跡」が有名。南口の駅前に寄居町観光案内所があるので、そこでパンフレットやマップを入手できます。

CHILLへ行くには南口から西の方角へ。巨大なショッピングモール跡地の脇を通ります。この建物が使われてないとはねえ。

寄居駅前

この先を右折したところにCHILLがあります。

食堂&茶屋CHILL

もともとは線路脇にあったちいさな工場。それを改装したのですね。Googleマップのストリートビューで同じ場所をチェックしたらば、以前の建物の姿が見られます。衝撃!

イヤハヤよくぞここまで! 完全に別のものに変えてしまうのでなく、昔の建物の面影をちゃんと残しながらのリノベーション。2Fの窓などが特にいい感じ。

 

野澤さんと鶏から揚げに再会

中に入ると、さっそく厨房に野澤さんを発見! 12:30分ころに到着したのですがほぼ満席で、寄居マダムのおしゃべりスペースとしてすでに定着している様子。野澤さん、こちらに気づいてはくださったけど、ちょっと忙しそう。

空いてた席に座らせてもらいました。さてメニューはどんなかな〜

CHILLのランチ

ランチのトップはパスタ。ミートソースにアラビアータなどなど。そしてカレーにハヤシ。そしてそして……

CHILLのランチ

おお、うどんメニューやってました! 定番きのこ汁うどんに肉汁うどん、「おかず3点もり」もチルミーカフェからの継続! この3点もりセットは必ずつけるのが吉。

ごはんメニューに鶏から揚げあり。チルミーカフェのから揚げは、相当にうまかったよなあ、と西荻案内所員Aは迷いなくから揚げをチョイス。所員Kは、新規メニューからカツカレーを。

寄居マダムがさっきまでにぎやかだった席が空いたのでシャッターチャンス到来。窓が大きくって、外の景色がよく見えます。

寄居駅前CHILL

 

休日には秩父鉄道のSLの姿もここから見られるんだって。鉄道マニアが集いそう。チルミーカフェも西荻にしてはテーブルが広くってそこがよかったんだけど、CHILLはさらにひろびろしています。そうこうしているうちにランチが来ました。

 

食堂&茶屋CHILL

こちらから揚げ&サラダ。ふわっとかりっとしてて、手本のようなから揚げです。ごはんとお味噌汁。

CHILLのかつカレー

カツカレー! カツカレーというものに特別なときめきを感じてしまうのは私だけでしょうか。ホカホカの湯気が写真にもうつりこんでます。写真はテキトーに、アツアツをいただきます。

ランチタイムも終盤。ようやく手が空いたので野澤さんが席まで来てくださいました。建物はもともと工場で、建物のオーナーさんがカフェするなら改装するよということで、お店をはじめたこと、2Fは集会場のようなレンタルスペースで、宴会もできるようになっていること、近くにカフェがなかったので、けっこう人が来てくださること、西荻と違って夜より昼のほうがお客さんが来ることなど、寄居ならではのお客さんの動きがあるそうです。ともかく、お店のつくりに余裕があるのが気持ちいいです。

食堂&茶屋CHILL

というわけで、お店の前で記念撮影。ごちそうさまでした〜!

寄居をめぐる小さな旅

さて、食後は寄居の町をめぐってみるかな。お店の駐車場(駐車場もひろびろなので、たまにしか運転しない人にも安心)にちょこっと車を置かせてもらい、周辺を徒歩でひとめぐり。

こんな水路敷を見つけると、ついつい入ってしまいます。その先にあるものは……

おっと、工事現場でした。開渠を暗渠にしようとしているところなのか、あるいは暗渠の改修? 新品のU字坑が今まさに埋設されようとしているところ。赤いコーンが「寄居町土木管理課」ではなく、「寄居町教育委員会」ということは、遺跡とか?(たぶん偶然)。

円筒分水と川の博物館へ

寄居駅周辺をさらっとめぐったところで、再び自動車移動。「寄居に行くんだったらあそこにいかなきゃ」と、かねてから目星をつけていた場所があったのです。そのひとつが用土地区にある円筒分水。円筒分水というのは、農業用水を均等にわけるために作られた装置で、二重円の水槽になっています。まず内側の水槽に水が流れ込みますが、それをいったん落ち着かせてから外側の水槽に溢れさせます。均等に水圧がかかるので、各用水路へ取り決められたとおりの水量が配分されるのです。

寄居の円筒分水は、ふだんは水が入ってないけど、この田植えの時期だけは可動しているという情報を得て、これは行かねば! と思っていた次第。ちなみに寄居のガイドブック等には載ってません。

スマホカーナビを使って近くまでたどり着き、そこからは徒歩。周辺には、不思議な匂いがたちこめています。その匂いの正体はというと……

栗の花と牛小屋のミックスでした。栗の花の匂いは時期になると善福寺公園でも感じることがあるのですが、牛小屋の匂いと混ざると、ちょっとなんだかわかりませんでした。付近にはゴウゴウと勢いのある水音が。

寄居町円筒分水

ありました! 寄居町円筒分水! ものすごい勢いで真ん中の水槽から水があふれています! ここから3つの水路に分配されていくのです。時代的には1955年頃につくられたものとのことですがまだまだ現役。水は円良田湖から引っ張ってきているものなのだそう。見られてよかった〜。

分水された水はこんな感じでそれぞれの農地へ。人の営みってすごいなあ。

さて、CHILL訪問と円筒分水とでもはや目的は達したと思われるこの小さな旅ですが、もう一箇所、行きたいところがありました。再び移動。

埼玉県立川の博物館

埼玉県立・川の博物館。寄居は荒川のほとりにひらけた町で、その荒川のすべてがわかるのがこの川の博物館。荒川と西荻とはさほど近くもないので関係なさそうですが、実は西荻エリアの水道水は、この荒川の水を取水しているのです(ちなみに善福寺川の水は千川上水つまり多摩川の水です)。2016年に実施した「アートプロジェクト」の西荻ドブエンナーレのときに、いろいろと調べ、都市における生活用水の複雑な組み込みに驚いたものです。その頃に行かなきゃなーと思いながらも行かずじまいだったのがこの川の博物館。名物の巨大水車は改修中でした。

入り口にどーんとあるのが荒川の1000分の1模型!

埼玉県立川の博物館

手前の赤いポイントは、荒川源流の甲武信ヶ岳北斜面にある源流。荒川はそこから山地を駆け下りながら水量を増し、やがて東京湾にたどりつきます。こんな巨大な立体模型があるとは知りませんでした。見どころが多すぎてなかなか館内にたどり着きません。

館内にまずあるのは、荒川の歴史を説明するからくりコーナー。近づくと自動で動き出します。佐渡のハイテク観光施設・歴史伝説館っぽくもある。つくられた当時、こういうのが各地の博物館で流行ったのでしょうね。荒川というのは人の手により大きく流路が変わっているので、人と川とのたたかいの歴史が語られます。

その先にある大きなホール。

ここでは時間ごとに鉄砲堰(山間部で切り出した材木を、堰を使って一気に麓まで流すための伝統技術)の実演解説や、かつて荒川を往来していた荷船の解説などがおこなわれています。

それにしても、平日昼とはいえ人が少ない。これは大丈夫なのかしらと思っていたのですが、やがてドヤドヤと小学生の集団が。埼玉県内の小学校の遠足コースになっているようです。学びの場だけでなく、ウォーターアスレチックや座席が動くバーチャルシアターなどもあり、幅広い年齢で楽しめるようになっています。

施設の目の前はすぐ荒川。茅原でオオヨシキリが啼いていました。となりはかわせみ河原というデイキャンプ施設。

道の駅や温泉へ

今回のようなマニアックな施設をめぐるのに限らず、現地での移動を考えると公共交通機関より自動車で行くほうがよさそう。このあと、花園IC近くの道の駅に行き、日帰り温泉施設に立ち寄って、再び関越道。高速道路に乗ってしまえば西荻まではあっという間でした。みなさんもCHILLに立ち寄る寄居への小さな旅、いかがでしょう。

食堂&茶屋CHILLのツイッター

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