山形に行ってきた(2)「旅のロマン」を求めて

(これまで)骨董店・木土藍楽の渡部さん(ナベさん)の仕入れに便乗して山形へ。山寺から山形市内に向かいます。

JR仙山線で山寺駅から山形駅へ。歴史ある地方都市ってたいてい、駅前が一番賑わっているわけではないんですよね。まずは中心部に徒歩で移動です。東京の、たとえば中央線各駅なら駅前が一番賑わってますよね。駅ありきで街が発展してきたわけですから当然です。都市の形成過程がまったくちがうんですね。というわけで事前調査で調べていた最近オープンのリノベビル「とんがりビル」がある七日町方面をめざします。

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そうだ、事前ききこみ調査で得た情報では、山形はラーメン日本そばがうまいらしいなあ。噂の「冷やしラーメン」屋が途中にあったんだけど定休日。また次の機会です。しばらく歩くと、すてきな洋傘店……の看板をそのまま使ったカフェが出現。壁面剥がしっぱなしでコンクリートむき出し、店内の椅子が全部違っていて、おしゃれ系であります。入ってちょっと休憩。

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店内でコーヒーいただいてましたら、山形美男と山形美女が颯爽と現れ、迷いなくカウンターのハイスツールに座りました。お店の方のお知り合いでしょうか。
そこから漏れ聞こえる会話の内容まではよく聞き取れませんが、地元トークに花が咲いてる風なのですが、あれ? どうやら山形弁をまったくしゃべってない! っていうか、このカフェの雰囲気も含め、東京との差異がまったくないんですね。西荻と比較したらばなおさら、七日町のほうが東京っぽいですよ。
そりゃ、新幹線に座ってりゃ、あっという間に東京ですし、ほぼ「東京」なのは当然ですよね。

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そんな私どもは「旅のロマン」を求めて、その近くの商業ビル「ナナビーンズ」に入ります。街のど真ん中にあったデパートが閉店して、建物がぽっかりあいちゃった、というのが、どこの地方都市でも問題になっていますが、このナナビーンズも元は山形松坂屋(この記事を読みました)。公共系の施設として再活用されています。その5Fに、やまがた伝統こけし館があります。

こけし館は入場無料。個人蔵の伝統こけしコレクションのほか、こけし工人さんがつくっている木のおもちゃなどを展示しています。平日なので貸切状態。受付にいた女性の方がこけしの解説をつきっきりでしてくださいました。そしてこの女性がはっとするほどの山形弁!ようやく「旅のロマン」をゲットできました! やまがた伝統こけし館に行くなら日曜がオススメ。こけしの絵付け教室があって、工人さんが指導をしてくださるのだそうです。もちろん平日に行ってどっぷりこけし解説を拝聴し、「旅のロマン」を得るのもいいですね。

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そのすぐ近くにあるとんがりビルに行きました。併設の食堂は満員で入れませんでしたが、山伏の坂本大三郎さんが運営する「十三時」というお店が一階にあり、そこを覗いてみました。野良仕事などでつかう暮らしの道具などがならんでいます。棚には坂本さんが世界各地で入手したと思われるさまざまなオブジェが飾ってあって(おそらく非売品)、山形の生活道具と違和感なく共存しているのが面白かったです。こちらで本を一冊買ったところで、ナベさんから電話。「そろそろそっちに合流できるよ〜」。

というわけで、ナベさんの車にふたたび同乗。こうなったらあとはもう、とやかく言わずに山形のプロにおまかせするのが上策です。車は北に向かいます。(またつづく

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3 Thoughts to “山形に行ってきた(2)「旅のロマン」を求めて

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