西荻窪 の 旧地名 と 神社
西荻窪 って、けっこう複雑な場所だって、知ってました? 旧地名 でみるとよく分かるんだけど、駅の近くで村境が入り組んでいるんです。それについての詳細は、以前に地図専門雑誌「地図中心」2018年5月号の「なみじゃない杉並区!」特集で書いたことがあります。
旧地名というのは、今やなんの意味もないものなのかと思いきや、そんなことはない。 神社 と関係しているのでけっこう使われています。それぞれの村には「鎮守」があって、かつての村落コミュニティの中心になっていました。いまでも秋祭りの時期になると、それぞれの神社でのお祭りが行われます。別々のお祭りなので交わらないし、しかも同日開催だったりするから、狭いエリアなのに意外とお互いのことを知らなかったりもする。西荻窪全体の「一体感」を持ったお祭りというのは、近年までなかったのです。
このあたりの一体感が生み出しにくかったことが根底にあって、旧村境にある西荻窪駅周辺が、スキマに個人店を呼び込み、自由な空気を醸成していったのではないか、というのが地図中心掲載原稿「『やさしい西荻』入門」の要旨でした。
初詣 はどこ行こう?
昔からずーっと西荻住まいの人ならともかく、東京の近郊都市なんて、人口の半分くらいは「地元」じゃない地方出身者の集まり。私もその一人です。自分が今住んでるところだったらどこの神社に行くのが正解? というのは、地域コミュニティに入らないかぎり気にもしないこと。まして西荻は、前述の通り旧地名がややこしいからなおさらです。それで下の図を用意しました。
旧上井草村は井草八幡宮、旧上荻窪村は荻窪八幡神社、旧大宮前新田は大宮前春日神社、旧松庵村と旧中高井戸村は西高井戸松庵稲荷神社です。
初詣はまず、住んでるところの氏神さまへどうぞ。井草八幡宮に行く方、近年の初詣はめちゃ込みなので、防寒対策をしっかりと。一時間は並びます。吉祥寺の武蔵野八幡宮がどんな感じかは知らないのですが、たぶんそちらも人が多そう。
ちなみになんで南口のところがいきなり「高井戸」地名なのかというと、江戸時代の上水普請で高井戸の人が移転させられ、与えられたのがこの場所だったというのがその理由です。
かつては中高井戸村にも稲荷神社があったらしいんだけど、その場所がどこかは調査中。
参考記事「西荻ペンタゴン初詣」
以前に書いた初詣の記事。西荻にある5つの神社をめぐるとちょっといびつな五芒星がうかびあがるというものです。その中心にあるのは……
[…] ックをいくつか復活させました(井荻町土地区画整理碑の説明など)。また、裏面右下に、西荻窪エリアの旧地名に関する読み物コラムもつけました(こちらの記事が類似の内容です)。 […]
[…] いうのはまあ理屈ではわかるのですが、前々からちょっとヘンだなと思ってたんですよ。西荻窪の旧地名と神社の関係を解説した図(この記事を書いた時につくったもの)を参照します。 […]